2011年 06月 05日
白い犬とワルツを
久しぶりに本の話。
テリー・ケイ著 「白い犬とワルツを」を
読みました。
お天気が良かったので、
海の見える公園のベンチで一挙に読了。
妻に先立たれた80歳の老人をとりまく
家族模様や、年老いた友人たちとの交流、
そして謎の「白い犬」との出会いを描いたお話です。
と書くと、「よくある話」のように聞こえますが、
不思議な、かつなんとも魅力的な構成、
淡々としたユーモアとペーソス、
実に味わい深い登場人物の描写、
そして作者の温かい眼差しが溢れるストーリーに、
ページをめくる手が止まらず、
そして読み終えた後は静かな感動が残りました。
この本は確か、村上春樹氏のエッセイで
紹介されていたと思います。
鎌倉のカフェ トムネコゴ の2階のショップの
used books コーナーで買いました。
良い本に出会うと、心の奥の方に
またひとつ、温かい小さな灯りがともるような
そんな気持ちになります。
そんなことを再認識させてくれた一冊でした。